インプラント

歯を根の部分から失った方や、義歯を入れるのが難しい方のための治療法で、
第三の歯ともいわれています。当院では口腔部のCTをとり、
コンピューターでシミュレーションしながら、インプラントを入れる場所や本数、角度を決めています。
また恐怖心の強い方などは、麻酔医による鎮静法での手術も可能です。

インプラントのメリット

インプラントは、アレルギーも少なく、かみ合わせに耐えられる強度があります。チタンと骨が結合するのでしっかりと固定することができ、治療後は違和感がないため、天然の歯とほぼ変わらないかみ合わせが実現できます。また、残っている他の歯を削ることもないので、他の歯に負担をかけずに治療ができるのです。

治療計画(代表例)

CT撮影

CTとCT画像

必要ならCT撮影を行い、コンピューター上で3次元的なシミュレーションを行います。

シミュレーション

インプラント術式

インプラントの状態をシミュレーションします。

治療の流れ

担当医・インプラント担当医の診察

レントゲンや口腔内の資料収集

CT撮影 (無料)

治療法の決定/治療費の説明・同意

埋込手術 (30分~60分、本数による)

治療開始

インプラントが骨内に安定するのを待ちます(3~6ヶ月)

上部構造植立術(30分程度)

仮歯・型とり・試適など

完成(上部構造植立術からおよそ1ヶ月後)

インプラントや全身麻酔の際に鎮静法を希望される方は、手術日の約2週間前までに麻酔医との日程の調整が必要です。あらかじめ担当医とご相談ください。

インプラント料金表(保険適用外)

※表示価格は税込です。

インプラント体(人工歯根)1本につき手術代 + 材料代

アストラテックインプラント(スウェーデン) … ¥308,000

ノーベルバイオケアインプラント(スウェーデン) … ¥308,000

プラトンインプラント(国産) … ¥220,000

+ デジタルプランニングサージェリーガイド手術 1手術につき

ファーストドリルガイド … ¥88,000

ファイナルガイド … ¥132,000

アバットメント(土台)1本につき

マルチユニットアバットメント … 1カ所あたり¥55,000〜

ジルコニアアバットメント(インプラントに白い土台) … ¥55,000

チタンアバットメント(インプラントに金属土台) … ¥33,000

上部構造(かぶせ物)1本につき

フルジルコニア(高い強度と審美製を併せ持つオールセラミックのかぶせ物) … ¥165,000

セラミック(高い強度を持つセラミック製のかぶせ物) … メタルボンドポーセレン¥109,780

ハイブリッドセラミック、またはメタルクラウン(コスト重視のかぶせ物) … メタルクラウン¥71,500

オールオン4・特殊インプラント(手術+当日の仮歯)

インプラントオールオン4・特殊手術 … ¥1,980,000

オールオン4上部構造(設計によってかわります)

チタンフレーム+セラミック … ¥1,650,000

ブリッジタイプ(チタンフレーム) … ¥1,100,000

アクリリック仕上げ(仮歯と同じ素材のプラスチック製) … ¥660,000

骨移植費など

インプラントを埋入するために必要な骨の量を造成・移植します

サイナスリフトA … ¥55,000

サイナスリフトB … ¥88,000

サイナスリフトC … ¥165,000

ソケットリフト術 … ¥33,000~¥66,000

人工膜 … ¥11,000

止血コラーゲン使用 … ¥5,500

※サイナスリフト 各1歯単位になります
A150000:上顎洞へのアプローチが限局的で一連のインプラント手術と並行して行えるもの
B50000:上顎洞へのアプローチが5mm以上の開窓になり、一連のインプラント手術とは別途行うもの
C80000:広範囲に及ぶ上顎洞へのアプローチ、手術時間が1時間を超えるもの

静脈内鎮静法麻酔費

公益社団法人日本口腔外科学会口腔外科専門医の管理のもと、半分眠った状態で治療が受けられます … ¥88,000

麻酔費(笑気麻酔法)

笑気麻酔 … ¥11,000

CT撮影

CT撮影 … ¥0

治療の際に撮影する料金です。
治療をしないCT撮影の場合の金額はご相談ください。

ご相談後、改めて治療計画書と見積書を提示いたします。
※表示金額は、改定される場合がございます。詳しくは当院スタッフまでお問い合わせください。

インプラント治療の注意点

保険適用外のため治療費は高額になりがちです。治療の条件は、骨がしっかりとあることです。骨が足りないとインプラントを埋め込むことができないためです。(骨が足りない場合は移植手術などを行うことがあります)そして、全身の健康状態や喫煙に有無によって治療成績が変わります。また、治療後についても、毎日のケアが不十分であったり、定期的なメンテナンスを受けていないことで、インプラント周囲炎になる恐れがあります。炎症が進行している場合は、インプラントを摘出する必要があったり、インプラントが突然抜け落ちてしまうことがあります。インプラント治療によってこれらのような問題が起きないよう、正確な診断と定期的なメンテナンスが必要です。

当院で使用しているアストラインプラントについて

アストラ(Astra Tech Implant System)

概要と歴史: アストラテックはスウェーデンで生まれ、現在はアメリカのデンツプライシロナ社傘下にあるインプラントメーカーです。1996年に日本で認可を受けて以来、世界中で高い評価を得ており、ノーベルバイオケアやストローマンと並ぶ「世界三大インプラントメーカー」の一つとして知られています。

特徴
骨との結合速度: アストラのインプラントは、表面を粗く加工する技術により、骨との結合(オッセオインテグレーション)が迅速で強固です。通常、他のインプラントが結合に6~12週間かかるのに対し、アストラはそれより短い期間で安定する傾向があります。

結合部の設計
インプラントとアバットメント(上部構造をつなぐ部品)の結合部に独自の「コニカルシールデザイン」を採用。これにより、ネジの緩みが少なく、細菌の侵入を防ぎ、長期間の安定性が期待できます。

骨吸収の抑制
噛む力による負荷を適切に分散する設計で、骨の吸収を最小限に抑えます。これにより、インプラント周囲の骨の高さが維持され、審美性や機能性が長持ちします。

強み
長期的な安定性と信頼性が際立ち、特に骨の状態が不安定な患者や、審美性を重視するケースに適しています。また、豊富な臨床データに裏打ちされた実績があり、学術的な検証も進んでいます。

世界シェア
具体的な数値は公開されていませんが、ストローマンやノーベルバイオケアに次ぐシェアを持ち、特に欧米市場で高い支持を得ています。

適したニーズ
長期使用を前提とした治療や、骨の状態が難しい症例での信頼性を求める患者に最適。

アストラの臨床データ概要

1. 成功率と生存率

長期データ: アストラのインプラントは、10年以上の追跡研究で高い成功率を示しています。例えば、1990年代から2000年代初頭に実施された複数の臨床研究では、**インプラント生存率が95~98%**に達すると報告されています。これは、インプラントが抜け落ちたり機能しなくなったりせず、口腔内で維持されている割合を示します。

成功率: 単なる生存だけでなく、審美性や機能性が維持された状態での成功率も高く、**約94~97%**とされています。これは、インプラント周囲炎や骨吸収が少ないことを裏付けています。

具体例: 2011年の研究(Berglundh et al.)では、10年間の追跡でアストラインプラントの生存率が97.7%であり、インプラント周囲の骨喪失が平均0.3mm未満であることが確認されました。

2. 骨との結合(オッセオインテグレーション)

結合速度: アストラの特徴である「OsseoSpeed」表面加工技術(フッ化水素で処理されたチタン表面)は、骨との結合を促進します。臨床研究では、通常のインプラントが6~12週間で安定するのに対し、アストラは4~6週間で十分な初期安定性を得られると報告されています。

初期固定力: インプラント埋入直後のトルク値(初期固定力)が平均35Ncm以上で、早期負荷(即時仮歯装着)にも対応可能であることが示されています(例: Norton, 2013)。

科学的根拠: OsseoSpeed表面は、骨細胞の付着を高め、骨形成を促進するマイクロ構造が特徴。これにより、特に骨質が軟らかい患者でも高い成功率が得られています。

3. 骨吸収の抑制

骨レベルの維持: アストラの「コニカルシールデザイン」(インプラントとアバットメントの密閉性の高い結合部)は、噛む力による負荷を分散し、骨吸収を最小限に抑えます。臨床データでは、10年間で平均骨喪失量が0.3~0.5mm程度と、他のメーカー(例: 平均1mm前後)と比べて少ない傾向があります。

研究例: 2008年の論文(Pjetursson et al.)では、アストラインプラントを使用した症例の5年間の骨喪失が平均0.24mmであり、審美性や長期安定性に寄与すると評価されています。

4. インプラント周囲炎の発生率

低い炎症リスク: コニカルシールデザインにより、結合部への細菌侵入が抑えられ、インプラント周囲炎の発生率が低いことが報告されています。10年間の追跡研究で、インプラント周囲炎の発症率は**約2~5%**と、他のシステム(5~10%程度)と比較して低い水準です。

データ例: 2017年のメタアナリシス(Derks et al.)では、アストラを含むプレミアムインプラントシステムは、インプラント周囲炎のリスクが低減される傾向にあると結論づけられています。

5. 臨床応用の多様性

症例数: アストラは世界中で数百万本以上が埋入されており、症例データが豊富です。特に、骨量が少ない症例や即時埋入(抜歯直後のインプラント埋入)でも高い成功率が確認されています。

即時負荷のデータ: 特定の条件下で即時負荷を行った場合、**成功率が92~95%**と報告されており、早期回復を求める患者にも適応可能(例: Glauser et al., 2007)。

6. 患者満足度と審美性

審美的成果: 前歯部への適用でも、骨吸収が少ないため歯肉ラインが安定しやすく、審美的な満足度が高いとされています。患者ベースの調査では、90%以上の患者が機能性と見た目に満足と回答(デンツプライシロナの公式資料より)。

具体例: 2015年の研究(Cooper et al.)では、アストラを使用した前歯インプラントの審美スコア(PES/WES)が平均13.5/14と高評価でした。

主な臨床研究と出典

以下は、アストラの臨床データを裏付ける代表的な研究です:

Berglundh, T. et al. (2011): 「10年間のインプラント生存率と骨維持に関する研究」 - 生存率97.7%、骨喪失0.3mm未満。

Pjetursson, B. E. et al. (2008): 「5年間の骨レベル変化」 - 平均骨喪失0.24mm。

Norton, M. R. (2013): 「OsseoSpeed表面の初期安定性」 - 4週間での骨結合を確認。

Derks, J. et al. (2017): 「インプラント周囲炎のメタアナリシス」 - アストラの低リスクを指摘。

Glauser, R. et al. (2007): 「即時負荷の臨床結果」 - 成功率92%以上。

まとめ
アストラの臨床データは、高い生存率(95~98%)、迅速な骨結合(4~6週間)、骨吸収の抑制(0.3~0.5mm/10年)、低いインプラント周囲炎リスク(2~5%)を特徴とし、他のトップメーカー(ストローマンやノーベルバイオケア)と比較しても遜色ない結果を示しています。特に、長期的な安定性と審美性を求める症例で強みを発揮し、科学的根拠に基づく信頼性が評価されています。

その他インプラントメーカーいろいろ

ノーベルバイオケア、ストローマン、オステム

インプラント治療の成功は、歯科医師の技術だけでなく、使用するインプラントの品質に大きく影響されます。世界には多くのインプラントメーカーが存在しますが、ここでは特に優れた4社――スウェーデンのアストラ(Astra Tech Implant System)、スウェーデン発祥で現在はスイスを拠点とするノーベルバイオケア(Nobel Biocare)、スイスのストローマン(Straumann)、そして韓国のオステム(Osstem)――を取り上げます。これらはそれぞれ独自の歴史と技術を持ち、世界中で広く採用されています。ここでは、各社の特徴や強み、世界シェアを解説し、どのメーカーがどのようなニーズに適しているのかを見ていきます。特に、アストラはその信頼性と設計で若干の優位性を持つ選択肢として注目されます。
ノーベルバイオケア(Nobel Biocare)

概要と歴史:
スウェーデン発祥で、現在はスイスに拠点を置くノーベルバイオケアは、インプラントのパイオニアとして知られています。1965年にブローネマルク教授がチタン製インプラントを初めて臨床応用したことから始まり、60年以上の歴史を誇ります。
特徴:
インプラントの元祖: 世界初のインプラント治療を行ったメーカーであり、「オッセオインテグレーション」の概念を確立しました。40年以上使い続けられた症例も報告されています。
タイユナイト表面:
独自の表面加工「TiUnite」を施したインプラントは、骨との結合を促進し、早期の負荷にも対応可能。治療当日に仮歯を装着できるケースもあります。
豊富なラインナップ:
インプラントの長さや太さのバリエーションが豊富で、骨が細い症例や全顎治療(All-on-4など)にも対応。柔軟性が非常に高いです。
強み:
長い歴史と実績に裏打ちされた信頼性、先進的な技術開発(例: サージカルガイドシステムやザイゴマインプラント)が特徴。審美性と機能性を両立させたい患者に支持されています。
世界シェア:
世界シェアで第2位(約20-25%程度と推定)とされ、ストローマンに次ぐ地位を確立。特に北米や欧州で広く採用されています。
適したニーズ:
審美性を重視する前歯部治療や、複雑な症例(骨量不足など)への対応を求める患者に適しています。

ストローマン(Straumann)

概要と歴史:
スイスのバーゼルに本社を置くストローマンは、50年以上の歴史を持つメーカーで、世界シェアNo.1を誇ります。国際的学術組織ITIとの連携により、科学的根拠に基づいた製品開発を行っています。
特徴:
SLActive表面: 独自の「SLActive」技術により、超親水性の表面を実現。骨との結合が通常6~8週間かかるところを3~4週間に短縮し、治療期間を大幅に削減します。
Roxolid素材: チタンとジルコニウムを組み合わせた高強度合金を採用。細いインプラントでも高い機械的強度を持ち、骨量が少ない症例にも適用可能です。
高い成功率: 10年間の臨床研究で成功率97%、生存率98.8%を記録。インプラント周囲炎の発生率も低いとされています。
強み:
世界トップシェアを支えるのは、迅速な骨結合と長期安定性。特に日本人のような骨幅が狭い患者にも適合しやすい小型インプラントが評価されています。
世界シェア:
約25-30%と推定され、世界70カ国以上で1300万本以上が使用されています。日本でも多くの歯科医院が採用。
適したニーズ: 治療期間を短縮したい患者や、骨量が少ないケースでの安全性と耐久性を重視する患者に最適。

オステム(Osstem)

概要と歴史:
韓国のメーカーで、1997年に設立され、アジア市場を中心に急速に成長。世界シェアでは第6位(約5-10%程度)ですが、アジアではトップクラスのシェアを誇ります。
特徴:
アジア人に最適化: アジア人の骨格(顎が小さく骨量が少ない傾向)を考慮した設計。特に「ワイド&ショート」インプラントは、骨造成手術を回避しやすくします。
SA表面: 優れた表面性状「SA surface」を採用し、初期固定が容易で骨との結合がスムーズ。ストローマンのSLA技術に似た特性を持ちます。
コストパフォーマンス:
高品質ながら価格が抑えられており、他のトップメーカーと比較して手頃です。
強み:
アジア人の体型に合わせた設計と、リーズナブルな価格で高品質を実現。特に韓国や日本での臨床実績が豊富で、信頼性も向上しています。
世界シェア:
グローバルでは6位ですが、アジア市場ではシェアNo.1。特にコスト意識の高い地域で支持されています。
適したニーズ:
予算を抑えつつ高品質なインプラントを求める患者や、アジア人の骨格に適した治療を希望する患者に適しています。

比較と結論

信頼性と歴史: ノーベルバイオケアが最長の歴史を持ち、アストラとストローマンも長期データで信頼性を証明。オステムは歴史が浅いものの急速に評価を上げています。 治療期間: ストローマンのSLActiveが最も早く、アストラとノーベルバイオケアも優れる。オステムは標準的。 コスト: オステムが最も手頃で、ストローマン、ノーベルバイオケア、アストラは高価格帯。 世界シェア: ストローマン(1位)、ノーベルバイオケア(2位)、アストラ(3位クラス)、オステム(6位)。 アストラは信頼性と設計のバランスで若干優位性を持ちますが、ニーズ次第で選択肢が変わります。治療期間を重視するならストローマン、歴史と柔軟性を求めるならノーベルバイオケア、コストを抑えたいならオステムが候補に挙がります。最終的には、患者の骨状態や予算、歯科医師の意見を基に選ぶのが賢明です。

他の診療項目

インプラント

歯を根の部分から失った方や、義歯を入れるのが難しい方のための治療法で、第三の歯ともいわれています。当院では口腔部のCTをとり、コンピューターでシミュレーションしながら、インプラントを入れる場所や本数、角度を決めています。また恐怖心の強い方などは、麻酔医による鎮静法での手術も可能です。

インプラントのメリット

インプラントは、アレルギーも少なく、かみ合わせに耐えられる強度があります。チタンと骨が結合するのでしっかりと固定することができ、治療後は違和感がないため、天然の歯とほぼ変わらないかみ合わせが実現できます。また、残っている他の歯を削ることもないので、他の歯に負担をかけずに治療ができるのです。

治療計画(代表例)

CT撮影

CT
CT画像

必要ならCT撮影を行い、コンピューター上で3次元的なシミュレーションを行います。

シミュレーション

インプラント術式

インプラントの状態をシミュレーションします。

治療の流れ

担当医・インプラント担当医の診察

レントゲンや口腔内の資料収集

CT撮影 (無料)

治療法の決定/治療費の説明・同意

埋込手術 (30分~60分、本数による)

インプラントが骨内に安定するのを待ちます(3~6ヶ月)

上部構造植立術(30分程度)

仮歯・型とり・試適など

完成(上部構造植立術からおよそ1ヶ月後)

インプラントや全身麻酔の際に鎮静法を希望される方は、手術日の約2週間前までに麻酔医との日程の調整が必要です。あらかじめ担当医とご相談ください。

インプラント料金表(保険適用外)

※表示価格は税込です。

インプラント体(人工歯根)1本につき手術代 + 材料代

アストラテックインプラント(スウェーデン) … ¥308,000

ノーベルバイオケアインプラント(スウェーデン) … ¥308,000

プラトンインプラント(国産) … ¥220,000

+ デジタルプランニングサージェリーガイド手術 1手術につき

ファーストドリルガイド … ¥88,000

ファイナルガイド … ¥132,000

アバットメント(土台)1本につき

マルチユニットアバットメント … 1カ所あたり¥55,000〜

ジルコニアアバットメント(インプラントに白い土台) … ¥55,000

チタンアバットメント(インプラントに金属土台) … ¥33,000

上部構造(かぶせ物)1本につき

フルジルコニア(高い強度と審美製を併せ持つオールセラミックのかぶせ物) … ¥165,000

セラミック(高い強度を持つセラミック製のかぶせ物) … メタルボンドポーセレン¥109,780

ハイブリッドセラミック、またはメタルクラウン(コスト重視のかぶせ物) … メタルクラウン¥71,500

オールオン4・特殊インプラント(手術+当日の仮歯)

インプラントオールオン4・特殊手術 … ¥1,980,000

オールオン4上部構造(設計によってかわります)

チタンフレーム+セラミック … ¥1,650,000

ブリッジタイプ(チタンフレーム) … ¥1,100,000

アクリリック仕上げ(仮歯と同じ素材のプラスチック製) … ¥660,000

骨移植費など

インプラントを埋入するために必要な骨の量を造成・移植します

サイナスリフトA … ¥55,000

サイナスリフトB … ¥88,000

サイナスリフトC … ¥165,000

ソケットリフト術 … ¥33,000~¥66,000

人工膜 … ¥11,000

止血コラーゲン使用 … ¥5,500

※サイナスリフト 各1歯単位になります
A150000:上顎洞へのアプローチが限局的で一連のインプラント手術と並行して行えるもの
B50000:上顎洞へのアプローチが5mm以上の開窓になり、一連のインプラント手術とは別途行うもの
C80000:広範囲に及ぶ上顎洞へのアプローチ、手術時間が1時間を超えるもの

静脈内鎮静法麻酔費

公益社団法人日本口腔外科学会口腔外科専門医の管理のもと、半分眠った状態で治療が受けられます … ¥88,000

麻酔費(笑気麻酔法)

笑気麻酔 … ¥11,000

CT撮影

CT撮影 … ¥0

治療の際に撮影する料金です。
治療をしないCT撮影の場合の金額はご相談ください。

ご相談後、改めて治療計画書と見積書を提示いたします。

インプラント治療の注意点

保険適用外のため治療費は高額になりがちです。治療の条件は、骨がしっかりとあることです。骨が足りないとインプラントを埋め込むことができないためです。(骨が足りない場合は移植手術などを行うことがあります)そして、全身の健康状態や喫煙に有無によって治療成績が変わります。また、治療後についても、毎日のケアが不十分であったり、定期的なメンテナンスを受けていないことで、インプラント周囲炎になる恐れがあります。炎症が進行している場合は、インプラントを摘出する必要があったり、インプラントが突然抜け落ちてしまうことがあります。インプラント治療によってこれらのような問題が起きないよう、正確な診断と定期的なメンテナンスが必要です。


当院で使用しているアストラインプラントについて

アストラ(Astra Tech Implant System)

概要と歴史: アストラテックはスウェーデンで生まれ、現在はアメリカのデンツプライシロナ社傘下にあるインプラントメーカーです。1996年に日本で認可を受けて以来、世界中で高い評価を得ており、ノーベルバイオケアやストローマンと並ぶ「世界三大インプラントメーカー」の一つとして知られています。

特徴
骨との結合速度: アストラのインプラントは、表面を粗く加工する技術により、骨との結合(オッセオインテグレーション)が迅速で強固です。通常、他のインプラントが結合に6~12週間かかるのに対し、アストラはそれより短い期間で安定する傾向があります。

結合部の設計
インプラントとアバットメント(上部構造をつなぐ部品)の結合部に独自の「コニカルシールデザイン」を採用。これにより、ネジの緩みが少なく、細菌の侵入を防ぎ、長期間の安定性が期待できます。

骨吸収の抑制
噛む力による負荷を適切に分散する設計で、骨の吸収を最小限に抑えます。これにより、インプラント周囲の骨の高さが維持され、審美性や機能性が長持ちします。

強み
長期的な安定性と信頼性が際立ち、特に骨の状態が不安定な患者や、審美性を重視するケースに適しています。また、豊富な臨床データに裏打ちされた実績があり、学術的な検証も進んでいます。

世界シェア
具体的な数値は公開されていませんが、ストローマンやノーベルバイオケアに次ぐシェアを持ち、特に欧米市場で高い支持を得ています。

適したニーズ
長期使用を前提とした治療や、骨の状態が難しい症例での信頼性を求める患者に最適。

アストラの臨床データ概要

1. 成功率と生存率

長期データ: アストラのインプラントは、10年以上の追跡研究で高い成功率を示しています。例えば、1990年代から2000年代初頭に実施された複数の臨床研究では、**インプラント生存率が95~98%**に達すると報告されています。これは、インプラントが抜け落ちたり機能しなくなったりせず、口腔内で維持されている割合を示します。

成功率: 単なる生存だけでなく、審美性や機能性が維持された状態での成功率も高く、**約94~97%**とされています。これは、インプラント周囲炎や骨吸収が少ないことを裏付けています。

具体例: 2011年の研究(Berglundh et al.)では、10年間の追跡でアストラインプラントの生存率が97.7%であり、インプラント周囲の骨喪失が平均0.3mm未満であることが確認されました。

2. 骨との結合(オッセオインテグレーション)

結合速度: アストラの特徴である「OsseoSpeed」表面加工技術(フッ化水素で処理されたチタン表面)は、骨との結合を促進します。臨床研究では、通常のインプラントが6~12週間で安定するのに対し、アストラは4~6週間で十分な初期安定性を得られると報告されています。

初期固定力: インプラント埋入直後のトルク値(初期固定力)が平均35Ncm以上で、早期負荷(即時仮歯装着)にも対応可能であることが示されています(例: Norton, 2013)。

科学的根拠: OsseoSpeed表面は、骨細胞の付着を高め、骨形成を促進するマイクロ構造が特徴。これにより、特に骨質が軟らかい患者でも高い成功率が得られています。

3. 骨吸収の抑制

骨レベルの維持: アストラの「コニカルシールデザイン」(インプラントとアバットメントの密閉性の高い結合部)は、噛む力による負荷を分散し、骨吸収を最小限に抑えます。臨床データでは、10年間で平均骨喪失量が0.3~0.5mm程度と、他のメーカー(例: 平均1mm前後)と比べて少ない傾向があります。

研究例: 2008年の論文(Pjetursson et al.)では、アストラインプラントを使用した症例の5年間の骨喪失が平均0.24mmであり、審美性や長期安定性に寄与すると評価されています。

4. インプラント周囲炎の発生率

低い炎症リスク: コニカルシールデザインにより、結合部への細菌侵入が抑えられ、インプラント周囲炎の発生率が低いことが報告されています。10年間の追跡研究で、インプラント周囲炎の発症率は**約2~5%**と、他のシステム(5~10%程度)と比較して低い水準です。

データ例: 2017年のメタアナリシス(Derks et al.)では、アストラを含むプレミアムインプラントシステムは、インプラント周囲炎のリスクが低減される傾向にあると結論づけられています。

5. 臨床応用の多様性

症例数: アストラは世界中で数百万本以上が埋入されており、症例データが豊富です。特に、骨量が少ない症例や即時埋入(抜歯直後のインプラント埋入)でも高い成功率が確認されています。

即時負荷のデータ: 特定の条件下で即時負荷を行った場合、**成功率が92~95%**と報告されており、早期回復を求める患者にも適応可能(例: Glauser et al., 2007)。

6. 患者満足度と審美性

審美的成果: 前歯部への適用でも、骨吸収が少ないため歯肉ラインが安定しやすく、審美的な満足度が高いとされています。患者ベースの調査では、90%以上の患者が機能性と見た目に満足と回答(デンツプライシロナの公式資料より)。

具体例: 2015年の研究(Cooper et al.)では、アストラを使用した前歯インプラントの審美スコア(PES/WES)が平均13.5/14と高評価でした。

主な臨床研究と出典

以下は、アストラの臨床データを裏付ける代表的な研究です:

Berglundh, T. et al. (2011): 「10年間のインプラント生存率と骨維持に関する研究」 - 生存率97.7%、骨喪失0.3mm未満。

Pjetursson, B. E. et al. (2008): 「5年間の骨レベル変化」 - 平均骨喪失0.24mm。

Norton, M. R. (2013): 「OsseoSpeed表面の初期安定性」 - 4週間での骨結合を確認。

Derks, J. et al. (2017): 「インプラント周囲炎のメタアナリシス」 - アストラの低リスクを指摘。

Glauser, R. et al. (2007): 「即時負荷の臨床結果」 - 成功率92%以上。

まとめ
アストラの臨床データは、高い生存率(95~98%)、迅速な骨結合(4~6週間)、骨吸収の抑制(0.3~0.5mm/10年)、低いインプラント周囲炎リスク(2~5%)を特徴とし、他のトップメーカー(ストローマンやノーベルバイオケア)と比較しても遜色ない結果を示しています。特に、長期的な安定性と審美性を求める症例で強みを発揮し、科学的根拠に基づく信頼性が評価されています。

その他インプラントメーカーいろいろ

ノーベルバイオケア、ストローマン、オステム

インプラント治療の成功は、歯科医師の技術だけでなく、使用するインプラントの品質に大きく影響されます。世界には多くのインプラントメーカーが存在しますが、ここでは特に優れた4社――スウェーデンのアストラ(Astra Tech Implant System)、スウェーデン発祥で現在はスイスを拠点とするノーベルバイオケア(Nobel Biocare)、スイスのストローマン(Straumann)、そして韓国のオステム(Osstem)――を取り上げます。これらはそれぞれ独自の歴史と技術を持ち、世界中で広く採用されています。ここでは、各社の特徴や強み、世界シェアを解説し、どのメーカーがどのようなニーズに適しているのかを見ていきます。特に、アストラはその信頼性と設計で若干の優位性を持つ選択肢として注目されます。
ノーベルバイオケア(Nobel Biocare)

概要と歴史:
スウェーデン発祥で、現在はスイスに拠点を置くノーベルバイオケアは、インプラントのパイオニアとして知られています。1965年にブローネマルク教授がチタン製インプラントを初めて臨床応用したことから始まり、60年以上の歴史を誇ります。
特徴:
インプラントの元祖: 世界初のインプラント治療を行ったメーカーであり、「オッセオインテグレーション」の概念を確立しました。40年以上使い続けられた症例も報告されています。
タイユナイト表面:
独自の表面加工「TiUnite」を施したインプラントは、骨との結合を促進し、早期の負荷にも対応可能。治療当日に仮歯を装着できるケースもあります。
豊富なラインナップ:
インプラントの長さや太さのバリエーションが豊富で、骨が細い症例や全顎治療(All-on-4など)にも対応。柔軟性が非常に高いです。
強み:
長い歴史と実績に裏打ちされた信頼性、先進的な技術開発(例: サージカルガイドシステムやザイゴマインプラント)が特徴。審美性と機能性を両立させたい患者に支持されています。
世界シェア:
世界シェアで第2位(約20-25%程度と推定)とされ、ストローマンに次ぐ地位を確立。特に北米や欧州で広く採用されています。
適したニーズ:
審美性を重視する前歯部治療や、複雑な症例(骨量不足など)への対応を求める患者に適しています。

ストローマン(Straumann)

概要と歴史:
スイスのバーゼルに本社を置くストローマンは、50年以上の歴史を持つメーカーで、世界シェアNo.1を誇ります。国際的学術組織ITIとの連携により、科学的根拠に基づいた製品開発を行っています。
特徴:
SLActive表面: 独自の「SLActive」技術により、超親水性の表面を実現。骨との結合が通常6~8週間かかるところを3~4週間に短縮し、治療期間を大幅に削減します。
Roxolid素材: チタンとジルコニウムを組み合わせた高強度合金を採用。細いインプラントでも高い機械的強度を持ち、骨量が少ない症例にも適用可能です。
高い成功率: 10年間の臨床研究で成功率97%、生存率98.8%を記録。インプラント周囲炎の発生率も低いとされています。
強み:
世界トップシェアを支えるのは、迅速な骨結合と長期安定性。特に日本人のような骨幅が狭い患者にも適合しやすい小型インプラントが評価されています。
世界シェア:
約25-30%と推定され、世界70カ国以上で1300万本以上が使用されています。日本でも多くの歯科医院が採用。
適したニーズ: 治療期間を短縮したい患者や、骨量が少ないケースでの安全性と耐久性を重視する患者に最適。

オステム(Osstem)

概要と歴史:
韓国のメーカーで、1997年に設立され、アジア市場を中心に急速に成長。世界シェアでは第6位(約5-10%程度)ですが、アジアではトップクラスのシェアを誇ります。
特徴:
アジア人に最適化: アジア人の骨格(顎が小さく骨量が少ない傾向)を考慮した設計。特に「ワイド&ショート」インプラントは、骨造成手術を回避しやすくします。
SA表面: 優れた表面性状「SA surface」を採用し、初期固定が容易で骨との結合がスムーズ。ストローマンのSLA技術に似た特性を持ちます。
コストパフォーマンス:
高品質ながら価格が抑えられており、他のトップメーカーと比較して手頃です。
強み:
アジア人の体型に合わせた設計と、リーズナブルな価格で高品質を実現。特に韓国や日本での臨床実績が豊富で、信頼性も向上しています。
世界シェア:
グローバルでは6位ですが、アジア市場ではシェアNo.1。特にコスト意識の高い地域で支持されています。
適したニーズ:
予算を抑えつつ高品質なインプラントを求める患者や、アジア人の骨格に適した治療を希望する患者に適しています。

比較と結論

信頼性と歴史: ノーベルバイオケアが最長の歴史を持ち、アストラとストローマンも長期データで信頼性を証明。オステムは歴史が浅いものの急速に評価を上げています。 治療期間: ストローマンのSLActiveが最も早く、アストラとノーベルバイオケアも優れる。オステムは標準的。 コスト: オステムが最も手頃で、ストローマン、ノーベルバイオケア、アストラは高価格帯。 世界シェア: ストローマン(1位)、ノーベルバイオケア(2位)、アストラ(3位クラス)、オステム(6位)。 アストラは信頼性と設計のバランスで若干優位性を持ちますが、ニーズ次第で選択肢が変わります。治療期間を重視するならストローマン、歴史と柔軟性を求めるならノーベルバイオケア、コストを抑えたいならオステムが候補に挙がります。最終的には、患者の骨状態や予算、歯科医師の意見を基に選ぶのが賢明です。

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